「健康のため」と信じて続けているその食事法が、実はあなたの体を蝕んでいるとしたら・・・
近年、糖質制限や断食ブームなど、さまざまな食事法が注目を集めている。しかし、その裏で、栄養バランスを崩し、心身に不調をきたす人も少なくないという。
食の乱れは、個人の選択だけではない。学校給食という“当たり前”の制度が、日本人の健康を静かに壊している可能性もあるのだ。
食とは、生きることそのもの。私たちは今、「食べ方」を問い直す時期に来ているのかもしれない。
ここでは、「健康的な食事法」という幻想――内海悟先生が語る、“日本人の食”の危うさについて紹介します。
「食事法こそ、最も危険な健康法かもしれない」
「食事法って、世界で一番危険だと思うんですよ」
そう語るのは、薬学博士であり、“社会毒”という言葉を提唱する内海悟先生だ。
彼によれば、現代日本の健康をむしばんでいるのは、流行のダイエットでも、食の欧米化でもない。むしろ「給食」や「食事法」という名の“思考停止”こそが、私たちの体を弱らせているのだという。
「3食取るべきか、断食がいいのか、そういう議論がありますけど、結局その人の体質によります。みんな違うのに、同じルールで食べようとする。それが間違いの始まりなんです」
「和食は体にいい」も嘘?――“手法信仰”の落とし穴
健康情報サイトやSNSでは、断食・糖質制限・地中海食など、さまざまな“食事法”が飛び交う。しかし内海先生は「どの食事法も、背景を無視している限り効果はない」と警鐘を鳴らす。
「“和食は体にいい”って言う人がいますけど、僕はそういう人を信じません。実際、和食で体調を崩している人を山ほど見てきました。
結局、問題は“何を食べるか”ではなく、“どう作られているか”なんです。」
“社会毒”という見えないリスク――日本の食品に潜む化学物質
内海先生が特に問題視するのは、日本の食品に含まれる添加物・農薬・化学物質の多さだ。
「ヨーロッパでは危険とされて禁止されている添加物が、日本ではまだ普通に使われている。しかも“キャリーオーバー”という制度があって、加工の過程で使われた薬品は最終表示に書かなくてもいい。だから消費者には見えないんです」
海外の屋台で2週間食事をしても平気だったのに、日本に帰国してスーパーの惣菜でお腹を壊した――そんな経験も語る。
「日本の食品は、“見えない化学物質”に侵されている」と先生は断言する。
牛乳が日本人の健康を壊す――給食の盲点
特に内海先生が強調するのは、給食の牛乳だ。
「日本人の健康を壊している最大の要因は、給食の牛乳。これは100%そう言い切れます。」
牛乳は“栄養バランス”を整えるために都合がよく採用されているが、その中身――つまりホルモン剤や抗生物質の存在――はほとんど考慮されていないという。
「牛乳は本来、子どもだけが飲むもの。人間の大人が常用するのは不自然です。しかも日本人は乳製品を摂る文化がなかった民族。体が合わないのは当然なんです。」
「砂糖は食の覚醒剤」――依存を生む“甘さ”の罠
さらに内海先生は、白砂糖を「食の覚醒剤」と表現する。
「砂糖は、糖分を生成・抽出して純度を上げた“化学物質”。覚醒剤と構造が似ているんです。体が一度その強烈な刺激を覚えると、依存が始まる。」
駅前に並ぶスイーツショップの甘い香りに、「くさい」と顔をしかめる娘の感覚こそ、野生の本能に近いのだという。
「今の人たちは味覚が壊れています。甘いものばかり食べて、他の味を忘れている。」
「完璧」を目指さなくていい――6割でいい“現実的な健康法”
とはいえ、内海先生はストイックな食生活をすすめているわけではない。
「100%を目指すと、今度は精神的に病む。僕は“6割でいい”といつも言っています。できる範囲で、添加物や加工品を減らしていく。それだけで体は変わるんです。」
本当に健康を取り戻すためには、食事法の“正解”を探すのではなく、自分の体と向き合うこと――それが、先生の一貫したメッセージだ。
まとめ
食事は、生きるための根幹だ。
だが、現代の「健康食ブーム」は、食を“方法論”にしてしまった。
内海悟先生の言葉は、その盲信に一石を投じる。
「食事法を信じる前に、自分の体を信じてください。
“正しい食”は、流行の中にではなく、あなたの中にあります。」

